株式投資をやってみた(1つ目/2記事中)

2005年ごろ、大学院生だった僕はマスコミが連日伝えるネットバブル崩壊後の株価上昇のニュースを聞きながら非常に悔しい思いをしておりました。「か、金さえあれば株を買って稼げるのに・・・。」労働なき富は罪という思想はないのでしょか。なんだか色々ダメ人間ですね。
しかして株というものがなんだか分からないので勉強することにしました。初めに読んだのが「東大生が書いたやさしい株の教科書」という本です。大学生協に平積みになっていたので特に何も考えず購入。これを皮切りに株式投資関係の本をぼそぼそと読み始めました。以下、役に立った「著書名」:著者名(得られた知見)。

・「株式投資の未来」:ジェレミー・シーゲル(株価は長期的には上昇する)
・「証券投資の思想革命」:ピーター・バーンスタイン(現在の株価評価手法。βとか。)
・「リスク」:ピーター・バーンスタイン(ポートフォリオリスク管理手法。)
・「ウォール街のランダムウォーカー」:バートン・マルキール(株価のランダム性)
・「敗者のゲーム」:チャールズ・エリス(市場平均に勝つのはプロでも難しいこと。インデックスファンド最高)

    






と、ここまで読んだ段階でリーマンショックが起こります。当時社会人になって3年目、朝5時から夜12時までこき使われ、多少資金があったことから株取引を始めたのでした。しかし、取引を行う中で、素人なりにいろいろ気がつきます。

1.「ゴールデンクロスになった株を買えば大もうけ!」→売るタイミングが難しい。下図で示す黒丸のところで売るのがベストですが、当然予想できません。資金が大きい人なら小さい上昇率で売っても結構な利益がでるかもですが、資金が少ないと一週間で数千円の利益で終わりそうです。いや、それもありかもですが。。。

2.ダウがあがった次の日は日経も上がる!ダウの終値を確認してから注文すれば大もうけ!→そんなことありません。始値が上がります。織り込んだ値段でしか買えません。
3.株価は長期的に上昇するから買ってずっと持っていれば大もうけ!→長期的に上昇するといっても人間は100年も200年も生きられません。「長期」が示す期間が50年だったらどうしますか?以下のグラフはここ25年での日経平均のグラフですが、仮に市場平均を1985年に購入した人の25年金リターンは、ほぼ0%です(2010年2月12日日経平均終値:10092円。配当を除く)。

4.配当利回り10%の株を買ったのであとは配当だけで大もうけ!→配当利回りが大きいということはそれだけ企業の業績が悪く、株価が低迷しているということです。決算時に減配発表が出て、配当金は減るわ株価はさらに下がるわ、というリスクを抱える場合があります。
5.電力株みたいに配当金がほぼ変わらない銘柄をずっと所有しよう!→定年後ならありかもしれませんが、キャピタルゲインが年間配当超えてるのに所有し続ける男の人って。。。
6.始値の決定ルールが分からない→このサイトがとても分かり易いです。
https://www.rakuten-sec.co.jp/ITS/topinfo/pdf/zai_20050610.pdf

そんなこんなでいろいろ格闘していた時に、タイトルを忘れてとても悔しいのですが、「市場が閉まっている時にキャッシュポジションにあるデイトレードの手法が実は最もリスクが少ない。」と主張する本に出会います(「ネット証券時代のなんとか」とか言うタイトルだったと記憶していたのですがググッても見つかりません。。。)。なるほど、面白い主張です。しかし僕は昼間には仕事があるので、デイトレードは出来ませんし、やる気もありません。この本と出合ってから、取引手法をキャピタルゲインが所定のパーセントに達した瞬間にキャッシュに戻すというやり方のポジショントレードに移行します。

ポジショントレードとは
http://kw.allabout.co.jp/words/w000832/%E3%83%9D%E3%82%B8%E3%82%B7%E3%83%A7%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%AC%E3%83%BC%E3%83%89/

そうなると問題は「購入銘柄と売買タイミングをどのように決めるか?」ということになってきます。次回はこの2つについて考察してみます。