株式投資をやってみた(2つ目/2記事中)

株取引と麻雀は本質的に似ているゲームだと僕は考えます。将来が不確定という状態で最適戦略をさがすこと。ゲームに参加している限りは、どれだけ儲けていてもいつか必ず役満を振り込んでしまうということ(バブル崩壊が起こること)。得点の稼ぎ方と役満振込み回避の戦略があれば以下の点でこのゲームには参加するべきだと思っています。

・インフレの恩恵を受けるため
・市場の成長の恩恵を受けるため

今の日本では今のところ両方ともあまり期待できませんが、少なくとも銀行に預けているよりはましです。証券会社の口座に預けるだけでもリスクフリーで年利0.5%は確保でき、例えば三井住友銀行普通預金の利率は0.04%ですから、実に12.5倍の差があります。

 バブル崩壊回避の絶対戦略はありませんが、僕は世界経済ニュースを確認することと利益確定後なるべくキャッシュポジションに戻すことでリスクをヘッジしています。今回は前回の続きである「購入銘柄と売買タイミングをどのように決めるか?」ということについて実行していることを述べたいと思います。この手法は2008年10月から2010年2月の間での元本増加率52%(年利39%)を達成していますが、はっきり言って運と偶然の産物なので「あっそう」位の感覚でお読み下さい。数日後には通じなくなる可能性も十分にあります。銘柄選択と売買ルールは以下の通りです。

1.日経平均株価算出銘柄しか売買しません。新興市場に比べ、株の流動性が高く、倒産リスクが低いためです。銘柄選択の際も最大225銘柄だけチェックすればよいというめんどくさがりの僕にはもってこいです。
2.株価は上下動を繰り返しますが、その振れ幅(ボラティリティー)が大きい銘柄を選びます。25日平均線に対して±5%もあればよいでしょう。ボラが小さいと一回の取引における儲けも少ないので。ただし、ボラティリティーの大きさはリスクの大きさと比例関係ですので、あわせてキャッシュフローをチェックします。理由はいろいろありますが、企業の業績を示す資料である損益計算書などは減価償却の扱いなどで多少操作が可能なのに対し、キャッシュフローは操作できないため、「どれだけ儲けているか」という指標になるからです。確認するのは「営業キャッシュフローがプラスで投資・財務キャッシュフローがマイナス」かどうかです。これは1.収益がある2.設備投資している3.借金を返している/配当を出している、かどうかに対応します。実に単純です。めんどくさがりの僕にはもってこいです。ネット証券に口座を開けば四季報などで確認できます。
3.選択した銘柄の25日平均線に対してボラティリティーが何%くらいか精査します。銘柄ごとに違いますので、自分なりの判断基準を作ってください。以下のグラフはある銘柄の25日平均線に対して±6%のグラフを引いたものですが、マイナス方向に一定割合(この場合だと-6%)振れると株価(青色線)が上がり始めるのが分かるでしょう。ここが買い時です。ちなみにこの手法はみずほ証券ジェイコム株を誤発注したときに一日で25億ほど稼いだB.N.Fさんの手法を参考にしています。B.N.F さんは、日足チャートの 25 日移動平均線からの乖離率を目安に購入しているそうです。
青線:株価
緑線:25日平均線
水色線:25日平均線+6%
茶色線:25日平均線-6%

4.売り時ですが、同じ理論でいけば25日平均線に対して+6%(購入後からだと+12%)になったときに売れば、利益が一番大きそうですが、僕はそうは考えません。なぜなら株価がそこまで上がるのは場合によっては数ヵ月後で、マーケットリスクに資産をさらしている期間が長すぎます。ですので僕は25日平均線付近まで株価が戻ったときに売るようにしています。とは言ってもバブル崩壊というものは年に何回も起こるものではないとおもいますので、後は個人の判断になります。

繰り返して強調しますが、この方法は今後通用するとは限りません。あくまでも今のところうまく行っている、というだけにすぎません。細かい話はまだまだたくさんあるのですが、こんな感じで楽しんできました。株取引の戦略というものはこれまで沢山の人が編み出してきています。時代によって通用しなくなったり、既に誰かが試して失敗していた戦略だったり。。。証券会社でも大型コンピュータなどを使って、自動売買のプログラムを走らせていることを考えるとおままごと程度のことですが、個人でやる分にはこんなものかなあと思っています。
以下は僕の妄想になりますが、「加速度」の概念を使って自動売買のプログラムを組めないかなあと考えています。つまり、ある時間(2〜5分くらい)の間での株価の増加率が最大の銘柄を買います。株価はある勢いを持っているので、少なくとも購入後数分間は株価は増加すると考え、買った1〜2分後に売ってしまうのです。無理かなあ。。。