International Negotiation Competition(INC)に参加してみた

INCとは全国の大学が対抗で行う「仲裁」と「交渉」の大会で、今年で9回目を迎えます。以下大会趣旨など。

わたしたちの社会は、契約、紛争、外交など、多様な交渉(ネゴシエーション)によって成り立っているといっても過言ではありません。米国をはじめとする諸外国では、よりよい交渉を目指した研究が盛んに行われています。また、ロー・スクールやビジネス・スクールでは、模擬事例を使った実践的な教育が盛んです。さらに、大学対抗の競技会も開催されています。
経済のグローバル化で、国家同士、企業同士の交渉の機会が増加すると、交渉の達人にたよってはいられません。系統的な交渉教育で人材の層を厚くする方が有利なのです。企業間のもたれ合いや行政指導が少なくなり、市民も簡単には泣き寝入りをしなくなると、交渉の果たす役割は増大するでしょう。日本でも、今こそ、専門的な交渉教育を受けた若い人材の育成がぜひ必要なのです。

http://www.osipp.osaka-u.ac.jp/inc/index.html

MBA教育の中において、リーダーシップとネゴシエーションは重要な要素であると考えていた僕は、受講=INC参加となる経営管理大学院後期の授業「コラボレーションマネジメント」を受講することにしました。担当教員はアジアで唯一の国際交渉人でもある大本俊彦先生。この授業は経営管理の学生だけでなく、法学部、経済学部、公共政策大学院の学生達と共同し参加でき、学内での交流も広げることが出来るというおまけつきです。
12/4(土),5(日)の二日間にわたって行われた大会は、チームで一つの目標に向かって奮闘するという経験を与えてくれたことや、今までにないさまざまな出会いの機会があったことという点で素晴らしい体験となりました。今回5位以内の入賞は逃したものの、まだまだブラッシュアップできる余地は十分にあるため、来年への覚書として気が付いた点を記しておきます。

  • 社会人がチームに居ると1点減点になります。
  • 仲裁パートは法学部生の担当、交渉パートは経営管理の担当、といった作業のわけ方にしたため、それぞれ自分が担当したパートでしか発言できない、という事態になってしまいました。決して両パートとも理解できない内容ではないため、参加者全員が両パートに最初からコミットする必要があります。
  • 問題文の読み込みや想定問答の部分まではチームが複数あろうと(京都大学チームは今年は4チーム出場)共通の部分であるため、この部分の作業を始めに皆で迅速に行い、共有することにより、仲裁・交渉の部分の深掘りや模擬仲裁・模擬交渉などの練習に充てる時間を確保できたのではないか。
  • 交渉において、規定では相手チームにのみ名刺を渡せばよいということになっていたが、審査員にも名刺を渡す、という小技を使われ、出だしでしてやられた感があった。こちらから審査員に渡すようなことをする必要は無いが、このようなことをされたときのために、予備の名刺を多めに用意しておく必要がある。


以下、大会の様子など。

[左]前日は宿で朝方まで打ち合わせでした。
[右]皆眠いはず。。よね?












[左]開会式@上智大学
[右]試合開始直前。資料の読み込みに余念がありません













左から、みはるん(法)、中野さん(経営)、バユさん(経営)、さとうキュン(経済)、ティティ(法)












対戦相手のオーストラリアチームと












来年は優勝します。